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急性期でのリハビリテーション科医の役割

新しい一年が始まる季節になりました。
私もこの4月に、希望した病院に異動となりました。

ところで私は、
リハビリテーション科医としての経験は
急性期で3年半、回復期は0年、生活期は2年、
になり、急性期での経験が一番長くなります。

急性期で初めて働く若い先生達からよく聞く話が、
急性期でのリハビリテーション科医の役割がわからない、
自分は要らないのではないかと思う、
という話。

急性期での入院期間は基本的に短く、既に退院してしまった、転院してしまった、なんて事もあります。
そうなると勝手に話が進んでいっちゃってるように感じますよね。
ただ回復期へ転院できるのは限られた患者さんであり、そのまま自宅退院される患者さんも多くいます。
もしくは回復期の適応があるのに、回復期を選択されていない患者さんもいます。
スピード感を持って対応するためには、
最初に患者さんを診察した時点で自宅退院後や回復期の先まで見越した予後予測を行い、
最もよい経過を辿るために急性期での短期間でどれだけ機能や能力を向上させるかを考え、
リハビリテーション治療のマネージメントを行うために療法士さんや看護師さん、栄養士さんなどとコミュニケーションを取ります。
導入できる福祉制度はないかを隈なく考え、
MSWさんと話をします。
そして主治医の考えている治療方針や予後はどのようなものか、
転帰は予後に沿っているか、
必要であれば治療内容についての相談や転帰先の提案を行うなど、
もちろん主治医ともコミュニケーションも取らなければいけません。
患者さんやご家族とも話しをしてどうなりたいか、
何をしたいか、
何を目標とするか、
そういったことを話します。
まだまだやる事はたくさんあります。
急性期のリハビリテーション科医が患者さんの運命を握っていると考えても過言ではないと思います。
関われば関わるほどやる事が山ほどあります。
私はそんな急性期でのリハビリテーション科医として仕事にとてもやりがいを感じています。
患者さんからお手紙や手作りのプレゼントなどを頂いたりすることもありますよ。
どのフェーズにいても、リハビリテーション科医としてやることは同じ、迷う必要はありません。

急性期にいた3年半、関連の回復期病院へ転院した患者さんを何度も見に行かせて頂きましたが、自分で回復期における治療に携わったことはまだありません。
次の病院は、急性期、回復期、生活期、全てに関わる事ができる理想的な病院です。
桜が満開で幸先のいい年度始めとなりました。
視野を広く持てるようたくさんの事を学び、さらにリハビリテーション科医として成長したいと思います。

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